イチロー氏は、2019年3月に引退後、2020年に「学生野球資格」を取得し、2020年から高校生の野球部員を指導しています。
これまでに、智弁和歌山、国学院久我山、千葉明徳、高松商、都新宿、富士高、旭川東高校、宮古高校の選手たちを指導しました。
旭川東高校でイチロー氏は、指導する側が厳しくできない時代の流れについて語り、「高校生で自分を導くのは難しい。でも、結局自分しかいなくなっちゃう。だってそういう存在いないでしょ。ということは自分に厳しくせざるをえない。自分を高めていこうと思ったら。自分に厳しくできる人間、中にはいますよ。そうするとどんどん自分を厳しい方に持っていく、厳しい道を選ぶ、それは若いうちにしかできないこと。でもそれを重ねていったら、大変で挫折することもあると思うけど、そうなれたらめっちゃ強くなる。でも、導いてくれる人がいないと楽な方に行くでしょ。自分に甘えが出て、結局苦労するのは自分。厳しくできる人間と自分に甘い人間、どんどん差が出てくる。厳しくできる人間はどんどん求めていくわけだから。うまくなったり強くなったりできる。求めてくる人に対しては求められる側もそれはできる。でも求めてくれなかったらできないから。でも自分を甘やかすことはいくらでも今できちゃう。そうなってほしくない。いずれ苦しむ日が来るから。大人になって、社会に出てからも必ず来る。できるだけ自分を律して厳しくする」と語っています。
イチロー氏の高校生指導の特徴は、以下の3点が挙げられます。
1)基本的なフォームやコツをしっかりと指導する
まずは基本的なフォームやコツをしっかりと指導することを重視しています。そのため、指導の際には、球児たち一人ひとりのフォームを丁寧にチェックし、その改善点を伝えています。
2)一人ひとりの持ち味を伸ばす指導をする
球児たち一人ひとりの持ち味を伸ばす指導にも力を入れています。そのため、指導の際には、球児たちの個性や能力を理解し、その強みを活かすための指導を行っています。
3)野球の楽しさを伝える
野球の楽しさを伝えることも大切にしている。そのため、指導の際には、球児たちが野球を楽しんで取り組めるように、明るく前向きな姿勢で接している。
イチロー氏の高校生指導は、球児たちに高い評価を受けており、その影響で、指導を受けた学校の成績が向上するなど、良い成果を上げています。また、高校野球女子選抜と自身の草野球チーム(KOBE CHIBEN)との対戦など女子野球の普及、啓蒙もサポートするなど、今後も、イチロー氏の指導や試みが、日本の高校野球の発展に貢献していくことを期待しています。
(参考)
イチロー氏の高校指導歴
2020年12月 智弁和歌山(和歌山)
2021年11月 国学院久我山(東京)
2021年12月 千葉明徳(千葉)
2021年12月 高松商業(香川)
2022年11月 新宿高校(東京)
2022年12月 富士高校(静岡)
2023年11月 旭川東高校(北海道)
2023年12月 宮古高校(沖縄)
イチロー氏の女子高校生との対戦
2021年 「高校野球女子選抜」 vs 「 KOBE CHIBEN」(ほっともっとフィールド神戸)
2022年 「高校野球女子選抜」 vs 「 KOBE CHIBEN」(東京ドーム)
2023年 「高校野球女子選抜」 vs 「KOBE CHIBEN」(東京ドーム)