地域社会に根ざした新しい育成の形を目指す:城東ベースボールクラブの挑戦

東京都江戸川区にある「城東ベースボールクラブ」は、子どもたち、保護者、指導者すべてにストレスを感じさせない運営方針を掲げる新興の軟式少年野球チームです。2021年4月に活動を開始したこのチームは、わずか数年で江戸川区学童軟式野球大会で3位に入るなど急速な成長を遂げています。

森糸法文監督は、選手の自主性を尊重し、柔軟な参加形態を導入しています。出席確認や保護者会の廃止、練習の途中退出の自由化など、他チームにはない独自の運営方法を採用。これにより、選手や保護者が無理なく参加できる環境を整えています。

試合中にサインを出さないという戦略も、選手たちが自分で考えて行動する力を養うことを目的としています。森糸監督は「最終的には大人のサインで動かされるチームより、自分たちで考えてゲームを進めるチームの方が強い」との考えを示し、実際に子どもたちは状況に応じて柔軟なプレーを見せています。

また、指導者は子どもたちに対して声を荒げず、個々の尊重を重視。選手たちは自由に活動しながらも、必要な時には指導者の話に耳を傾ける姿勢を見せています。このような環境が、子どもたちの主体性と協調性を育むのに役立っています。

森糸監督は「たのしい」と「らく」を両立させることを目指し、技術上達と楽しさを両立させた練習メニューを提供しています。チームの運営には会計ソフトやクレジットカード、銀行引き落としなどの現代的なツールを活用し、効率化を図っています。

地域社会との連携も大切にし、保護者や地域の方々の協力を得ながらチーム運営を進めています。城東ベースボールクラブの取り組みは、子どもたちの成長だけでなく、地域全体の活性化にも寄与するものとして注目されています。森糸監督は「どんな野球選手が育っていくのか楽しみ」と語り、今後のチームの発展に期待が寄せられています。

このような取り組みは、スポーツを通じた社会貢献の一例であり、地域社会に新しい風を吹き込む存在となっています。

*記事引用元:Full-Count